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平成30年3月議会 加藤町長所信表明

印刷用ページを表示する更新日:2018年3月9日更新

平成30年3月議会 加藤町長所信表明

平成30年3月議会町長所信表明

私は、この度の町長選挙におきまして、町民の皆さんの御信任をいただき、町政を担うこととなりました。その責任の重さを胸に刻み町職員一丸となって里庄町の発展に取り組んで参る所存でございますので、皆さんのご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
私は、里庄町職員として34年間勤務をさせていただきました。また平成6年に町内に家を建築し里庄町で生活してまいりました。仕事を通じて、また、町民としての生活を通じて、里庄町は穏やかで人情味がある、人に優しい町、本当に住みやすい町だと感じています。この、住みやすい里庄町を未来へ引き継いでいきたいと考えています。

まず、行財政についてですが、地方分権や権限移譲、新たな制度により役場の業務は増えるとともに、複雑、高度化してきています。一方で職員数は事務の質と量に対して、適切であるとはいえず、長時間労働が常態化している現状があります。職員の健康を守る観点から、さらに、働き方改革との関係から職員定数については検討が必要と考えています。また、組織の再編や事務分掌の見直しで、可能な限り効率的な業務の執行体制を整える必要があり、現在、平成28年度に策定した、行政改革実施計画に基づき、その取り組みを進めているところです。

財政については、よく、里庄町は企業立地が多く豊かといわれます。平成28年度の普通会計決算では「経常収支比率」が、88.8%、「実質公債費比率」も県平均の8.6%より低い、7.0%、「将来負担比率」もマイナスで数字的には健全性を表しています。一方、町の一般会計の基金残高は平成29年度末の見込みは約23億円で平成20年度と比較して10年間で約14億円減少しています。この、基金が減った理由としては大型プロジェクトに取り組んできたことや、新たな高齢者福祉や子育て支援策にとり組んだ結果です。平成12年度の町民まちづくりアンケートで要望の高かった、「町民運動公園」「下水道」「町営墓地」などの整備や、福祉、教育施策について、議会の承認を得て事業に取り組み、これまでに、運動公園、下水道、道路、公営墓地など社会資本の整備や教育、子育て環境の整備が進みました。このことが、定住促進にもつながったと感じます。
しかし、今後の財政運営は楽観できる状況ではないと認識しています。こうした事を町民の皆さんにもしっかりとお伝えし、財政の健全化を図るために、企業誘致や新たな設備投資による税収の確保やふるさと納税により歳入を増やすとともに、事業の見直しや廃止により歳出の削減を図り、財政基盤を強化してまいります。

私は、これからの里庄町の将来像として、「子どもの元気な声が響き、みんなの笑顔があふれるまち」を目指したいと考えています。
今後、日本全体で長寿命化と出生率低下に伴い、少子高齢化が進む中で、人口を維持していくことは容易なことではありませんが、里庄の子どもたちが進学等で一時期は町を離れても、将来は里庄町に帰ってきたいと思う魅力のある町、高齢になっても安心できる町を作っていきたいと思います。その実現のためには、分館という地域の力や、安定した行政運営、健全な財政が必要になります。事業の内容と財政状況を勘案しながら「教育、健康、福祉の増進、安全、安心、快適」 この6つのキーワードを軸として今後のまちづくりを進めてまいります。

はじめに、「教育」についてですが、子どもは地域の宝です。そんな子ども達には、まず「考える力」を養うために、勉強する習慣を身につけてほしい。そして、将来、問題意識をもって、多様なものの見方、考え方、生き方ができる、ふるさとを担う人になってほしいと願っています。
施設整備としては、平成30年度中に小中学校へのエアコン設置に取り組みます。そして、ハードソフトを含めて、「落ち着いて学習できる環境」「子どもたちが、学校は楽しいと感じる環境」を創ることが大切だと考えています。学校現場や教育委員会の話をしっかり聞きながら必要な施策を実施していきます。さらに、通学路の安全の確保についても取り組んでまいります。
また、幼児教育については、小さいころから「本を読む習慣」を身につけることが大切なので、幼児図書の充実など、子どもたちが本を好きになる環境の強化も図っていきたいと考えています。
さらに、文化、スポーツの振興、歴史の保存は潤いと活力、個性のあるまちづくりに大きな役割を果たすので、文化・スポーツ事業の充実や各種団体や組織の活動支援をしてまいりたいと考えています。

「健康」については
昨年9月末の高齢化率が29.7%、団塊の世代が75歳を迎える2025年には30%を超えます。人生100歳時代の到来が予想される中で、町民の健康づくりの施策、特に若いときから自分の健康についてしっかり考え、積極的に健康づくりに取り組むことは、非常に重要であると感じています。
町では昭和50年代から、町民の健康づくりを重要施策として掲げ、先進的な取り組みを進めるとともに、愛育委員の皆さんのご協力をいただきながら健康意識の普及啓発に努めてきました。そうしたことから町民の健康に対する意識が非常に高く、各健康診断の高い受診率や医療費の抑制、介護保険料の抑制にも繋がっていると考えています。
今後も若い時からの健康づくり、体力づくりについて施策の充実に努めます。
また、高齢者の健康を維持するための施策については、「ふれあいサロン」や「元気アップ教室」、「老人クラブ活動」などにしっかり参加していただくことが、高齢者の健康や生きがいを維持していくためには重要です。高齢者の介護予防と健康づくりにもしっかりと取り組んでまいります。

「(高齢者、障がい者の)福祉の増進」については
一人暮らしの方や高齢者のみの世帯の方は、買い物、通院の交通手段の確保やゴミ出しなどの日常生活全般を通して、不安や不便さを抱えているので、少しずつでも不安を解消できるよう施策を検討していきます。
また、障がい児の保護者の方は、お子さんの成長について、安心できる環境の整備を望まれています。その実現に向けて努力してまいります。

「安心、安全」については
駅前広場の整備については、通勤通学時間帯は歩行者と、送迎のための車両が混在し非常に危険な状況です。歩行者と車両の分離を図り、駅前という里庄町の玄関口としての環境整備に取り組んでいきます。また、高齢者の方をはじめ階段の上り下りが、大変な方や危険な方の安全性と利便性確保のため、駅構内のエレベーターの設置等のバリアフリー化に向けて、関係機関と協議を進めてまいります。基幹道路については、里見229号線(里見716号線)と県道里庄地頭上線の交差点から東への延伸については、周辺の交通渋滞及び危険の解消と通学児童の安全確保の観点から、計画的に進めてまいります。生活道路については、国庫補助がある狭隘道路整備事業を活用しながら進めるとともに、普段から、こまめにパトロールをしながら、道路や水路の維持管理に努めていきます。県の道路事業についてですが、浜中バイパス、川南干瓜線は、円滑に進めるために県にできる限り協力してまいります。
防災、減災については、皿池大池の堤体整備、老朽化した消防機庫の建設の他、大規模災害に備えて情報伝達体制の整備に、取り組みたいと考えています。

「快適」については
下水道事業は、現在のペース、予算配分で進めていくと当初計画がすべて終了するのは平成64年の見込みですが、将来の町財政のことを考えた場合、計画の見直しが必要になる時が来ると思います。現在の計画区域の整備を進めながら、今後のシミュレーションを慎重に検討していく必要があると考えています。
 また、家庭から出されるごみ処理について、埋め立て許容量が限界を迎えたことや施設の老朽化により、今後、新しい最終処分場や焼却場整備が必要になることから、構成市町で慎重に協議をしながら計画的に進めてまいります。

私は町の事業推進にあたりましては、町民の方や町議会議員のみなさんと対話を深めながら、現実を見据えたうえで、慎重に、計画的に進めてまいる所存ですのでどうぞよろしくお願いします。